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銀行員は中小企業の何を見ている?【事業承継編】

自社を取り巻く環境を踏まえて、事業承継を着実に進めていくためには、具体的な「事業承継計画の策定」は必須です。事業承継計画の策定は、経営者一人だけで考えるものではなく、後継者や遺族などと一緒になって、取引先や従業員、金融機関等との関係性などを考慮しながら行います。

 

事業承継計画の内容は、自社の中長期的な経営方針・目標などを設定しながら、そのなかに事業承継の行動計画を盛り込んでいきますが、事業承継の根幹として、自社の経営理念を承継することの重要性を忘れてはなりません。

 

いわゆる老舗企業では、時代が変わっても受け継いでいく「思い」を大切にしています。このことは、事業承継において、資産や経営権のみならず、経営者の思いや経営理念を伝承することの重要性を示しています。

 

その意味でも、事業承継を見据えて、経営者が過去から現在までを振り返り、経営に対する思いや価値観を再確認することは、事業承継の本質といえます。それを明文化し、後継者や従業員と共有しておけば、事業承継後も揺らぐことのない強い経営基盤を維持できるでしょう。

見える化の重要性

次に、経営状況・経営課題などを把握するために、事業の見える化、資産の見える化、財務の見える化を行い、ここに目利き力が必要です。事業の見える化は、事業の将来性の把握や会社の経営体質の確認を行い、会社の強み・弱みを再認識します。これにより取り組むべき課題を洗い出すことができます。

 

しかし、そもそも大きく毀損した会社、持続可能性の少ない会社を後継者に託すでしょうか。明らかに厳しく難しい場合は、承継しないことも選択肢の一つでしょう。

 

しかし、現在の状況だけをみて、これを機に会社をたたむという判断も軽率ではないでしょうか。素晴らしい会社は更に素晴らしく、そうでない会社は、早期に経営改善に着手し、後継者が事業に魅力を感じ、安心して事業を承継したいと積極的に思う会社に磨き上げることが大切です。

事業の磨き上げ

磨き上げは、業務フローの見直し、コストマネジメントを徹底し、商品・サービスの競争力を高めて生産性を向上させることです。そのためには、事業の実態に合わせて各部署の組織体制を見直し、管理職の職務権限や役割を再構築し、全従業員の経営参加によってモチベーションを高めることが大切です。

 

事業承継において後継者のみに責任を押し付けてしまうと、後継者は負の大きさに気持ちがなえてしまい、事業を承継することができません。かといって、その人が新しく起業するとは限りません。

 

地域金融機関が中心となり、あらゆる専門家との連携により、後継者支援、中小企業の磨き上げにより、地域の事業を後世に伝えていってください。

この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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