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社員研修の段取り

社員研修と一言にいっても、世間には様々な研修があります。研修を選ぶ上で社長の関心事は、その様々な研修の中でいかに自社あった研修内容を提供してくれるのかと思いますが、実は与えられる研修内容を比較しても意味がないことが多いのです。

 

社長:「うちの社員にはこれまで研修を余り行っていなかったから、
    同業他社に比べると、レベルが低いところが多い。」

 

私 :「レベルが低いのは、どのようなことですか?」

 

社長:「挨拶も満足にできないし、売上目標もいつも
    未達成だし、とにかく意識が低い。」

 

私 :「その他は大丈夫ですか。」

 

社長:「その他も低いよ。結局、全部だな。」

 

社員研修は、社内の社員または社外から講師を招いて、開催されていると思います。そして、その研修の目的は、研修後に売上や利益が上げられる状態になることだったり、社内の統制が取れる状態だったり様々です。

 

しかし、一つの研修で、社長が望まれる社員の全てのレベルアップは不可能です。また、社長との対話にあるように、社長自身も何の能力を優先的に上げるべきかが掴めていないことが多く、全般的に上げて欲しいと言われることが多いのが現状です。

 

私の経験則では、社員研修の第一優先項目は、社員一人ひとりの価値観や考え方が、社長が求める会社の方向性と一致することだと思います。

 

そして、その結果、目に見える業績成果や社内の統制に繋がるのではないかと感じます。

 

それではどうやって、社員一人ひとりの価値観や考え方を、社長が求める会社の方向性と一致させられるのでしょうか。それには順番があります。

 

  1. 経営理念が存在する(会社の存在目的)
  2. 中期計画が存在する(中期的な目標と手段)
  3. 年間計画が存在する(短期的な目標と手段)
  4. その計画を社員に公開している(共有)
  5. 社員がその意味を理解している(実践)

 

このような段階があるとするならば、社員研修は5になり、社長は1ら4までの段取りをする必要があります。もし、この1から4が無い状態で、社員に成長ばかり求めても成長はありません。

 

それは何故か。

 

会社の未来像が描けていないのに、その会社内での個人の成長(未来像)は描けないからです。自社の社員を成長させて、会社を繁栄させたいならば、是非とも1から5のように目的・目標・手段を明示して、会社の進むべき方向を示して欲しいと思います。

 

そして、その後、この内容と現状社員の能力とのギャップを埋める社員研修プログラムを、作成すれば良いのです。人に一度に多くを望むことは、結局、成長スピードは遅くなります。

 

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この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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