M&Aがもたらす企業変革力|意義・メリットと実際の成功事例
M&Aの社会的意義
今回は、M&Aの意義とメリットについて、お話しさせていだきます。
まずは、M&Aがもたらす社会的な意義について。現在、年間で約7万社が、後継者不在が理由で、廃業をしています。
もし、中小企業の経営者様の間で、後継者不在なら、第三者への譲渡を考えるということが当たり前の考え方であれば、実に多くの雇用が守られることになると思います。
M&Aの基本的なメリット
1. 雇用の継続
まず、雇用の継続。通常M&Aでは、全従業員の継続雇用は、当たり前の大前提になります。
時折、売却のご相談をされる経営者様の中に、従業員の雇用は確保していただけるのでしょうか?とのご心配をされる方もおられますが、そこは当たり前に主張していただいて良いポイントであることを知っておいてください。
2. 事業の継続
こちらも、上記1.と同様に、通常当たり前の大前提となります。
M&Aによって、これまで培ってきた事業やサービスが継続され、さらに発展していく可能性が生まれます。
企業変革の実例:教育系企業の事例
「M&Aで会社が一変する可能性がある」というお話をしたいと思います。私のお客様の事例です。
このお客様の本業は、教育系サービス事業です。1年前までは、社内にITリソース(技術者)が必要と認識しつつも、なかなか人員を集められない状態で、社員としてのIT技術者はおらずSESで派遣されている技術者が2名という状況でした。
それが、M&AでのITリソース(技術者)の獲得に舵を切って1年。現在では、(優秀で実績のある)技術者50名超を抱える立派なテック企業に変貌しています。
ほんの1年前までは、ITリソースありきで事業の立案などできない状況でしたが、いまや、社内システムの見直し・構築だけでなく、本業の教育系サービスの分野で、ITリソースありきで新サービスを次々にローンチできる体制が整ったことになります。
そう、立派なエドテック企業になったのです。たった1年で。です。
M&Aで会社が一変する要因
勿論、獲得した当該ITリソースの成果(収益へのプラスインパクト)がでるのはこれからになりますが、自在に活用できるグループ内ITリソースがあるのとないのとでは、構想・発想、スピード、コストの全てが変わってきます。
このような劇的な変化を可能にするのがM&Aの真の力です。単なる規模拡大ではなく、企業の本質的な能力やビジネスモデルそのものを変革することができるのです。
成功するM&Aの5つの条件
翻って、何故、この会社が1年でここまでこれたのか(取得できたのか)?その要因を考えてみると
・取得する(M&Aする)理由が明確
・成長戦略としてM&Aを取り入れていることの積極的な対外発信
・対象会社の取得後の経営の独自性に維持
・対象企業のオーナー、従業員などを絶対に不安にさせない対応(常に敬意に満ちている)
・適正な価格提示(安く安く買おうという下心がない。見えない。)
が思い当たります。それぞれなんとなくは理解できると思います。
これらの要素は、M&Aを成功させ、企業を真に変革させるための重要な条件となります。特に、買い手側の姿勢と戦略的な明確さが、M&A後の統合プロセスと成果に大きく影響することがわかります。
雇用と事業継続への効果
M&Aの社会的な意義を改めて考えると、単に企業の売買に留まらず、以下のような広範囲な効果をもたらします。
雇用の安定化
後継者不在による廃業を防ぐことで、数多くの雇用を維持・発展させることができます。
技術・ノウハウの継承
長年培われた技術や経営ノウハウが失われることなく、次世代に継承されます。
地域経済への貢献
地域の重要な企業が存続することで、地域経済の活性化にも寄与します。
まとめ:M&Aの真の価値
M&Aは単なる企業の売買取引ではありません。それは企業の持つ可能性を最大限に引き出し、新たな価値創造を実現する戦略的手段です。
上記の教育系企業の事例が示すように、適切に実行されたM&Aは、
- 企業の根本的な能力向上を実現
- 新しいビジネスモデルの創出を可能にする
- 従業員と社会全体に価値をもたらす
そして何より、後継者不在という社会課題の解決に貢献し、多くの雇用と事業の継続を実現します。
M&Aを検討される経営者の皆様には、ぜひこのような M&Aの真の価値と可能性を理解していただき、積極的に選択肢として考えていただければと思います。
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