M&A(事業承継)

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M&Aにおける契約の最後の砦

本日は、M&Aの契約における最後の砦、そう、表明保証についてお話いたします。

 

M&Aでは、通常、売り手様と買い手様の間にM&Aアドバイザーが介在することになります。そのアドバイザーを通じて、質問や資料のやり取り、交渉が行われます。

 

例えば、売り手側が提出した資料について、買い手側から質問が投げかけられ、売り手側が回答する。また、買い手側から追加の資料提出の要望に応じて、売り手側が資料を提出する。その追加された資料について更に質問が来る。。。。

 

途中、売り手側と買い手側の面談や現地見学などを挟みつつ、このようなことを繰り返すことによって交渉が行われ最終的な条件が詰められていきます。

 

経済的条件(譲渡価額)を中心に、取引先の取り扱い、従業員の取り扱い、連帯保証の取り扱いなど重要な大枠の条件が合意された場合、基本合意契約(最終譲渡契約の前の仮契約的なもの)を締結します。

 

この基本合意が締結された後、

 

弁護士

会計士

 

などの買い手側から依頼された専門家による最後の調査が行われます。これをデュー・デリジェンス(DD)とか買収監査といいます。専門家によるDDの結果、偶発的な債務など大きな問題が発見された場合、最終譲渡契約に進まず、終了というケースもあります。

 

DDで大きな問題が発見されなかった場合は、めでたく最終譲渡契約が締結されます。長い前段でしたが、本日のメインはここから。

 

M&Aでは、どんなに精緻で詳細なDDを実施しても、売り手側と買い手側の情報の非対称は絶対になくなりません。

 

つまり、売り手側が知っている情報と同じ情報を買い手側が同じように理解することは絶対に不可能ということです。これは、買い手側の方がリスクが大きいという意味でもあります。

 

したがって、M&Aにおける最終譲渡契約書では、表明保証という条項がたっぷり設けられています。これは、謂わば、情報を強者の売り手側が、情報弱者の買い手側に、私の知る限り、対象会社には、○○のようなことはない(だから安心してください。もし○○があったらその損失は保証します。)という誓約をすることです。

 

例えば、

 

・このM&Aは第三者からクレームがない(第三者の権利を侵さない)

 

・株式は正当な理由で正当な株主(売り手)が所有している

 

・対象会社の資産は正当な権利で取得されている

 

・重要な資産に大きな瑕疵はない

 

・対象会社においては、現在係争がない。将来もその予定はない

 

・労働争議・労働問題は起きていない。残業などの未払いない

 

・決算書は正しい会計規定で作成されている

 

・これまで虚偽の報告はしていない

 

などなど

 

ここまで売り手側と買い手側が培ってきた信頼関係を最後に担保・補完するのが、この表明保証です。信頼関係があるから、表明保証が不要なのではなく、信頼関係があるからこそ、必要なのが表明保証です。ちなみに、インターネットで株式譲渡契約 雛形で検索すると以下のような雛形が出てくることがあります。

 

このような簡便な契約書は親族内、取引先など親密な関係の形式的な雛形です。表明保証という文字はどこにもありません。

 

http://www.ce-partner.jp/file/keiyakusyo_zyouto.pdf

 

 

我々が扱うM&Aの株式譲渡契約は、小規模、スモールなM&Aであっても、表明保証だけで、20項目\x{301c}30項目あり、全体では、A4で20ページから30ページの最終譲渡契約書になります。

 

表明保証なくして、M&Aなし

 

NO 表明保証、NO M&A です。

 

表明保証のないM&Aは買い手側として買ってはいけないし、売るのであれば、売り手側は買い手側に求められなくても、当然のように表明保証をしないとならないのです。(表明保証する内容はケースバイケースです。表明保証する項目も、売り手側と買い手側が交渉して決定します。)

 

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この記事の著者

  • 松原 良太

    ・青山学院大学経済学部 卒業
    ・オーストラリアボンド大学 大学院 経営学修士課程(MBA)修了。
    ・財団法人日本M&Aアドバイザー協会 代表理事
    ・株式会社ビザイン 代表取締役パートナー
    ・AMD capital management 株式会社 代表取締役
    ・株式会社ビザイン・ファミリー・アドバイザーズ 取締役
    ・近著(共著):この1冊でわかる-M-A実務のプロセスとポイント

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