担保評価の高低
先日、ある企業から依頼のあった資金調達で、1億円の資金調達に成功しました。
すでにその不動産を担保に借りていた金額は7,500万円あったので、借り換えも含めて、2,500万円が手元に残ったのですが、資金調達の成功は、不動産を高い評価で見てくれる金融機関の存在が大きかったです。(もちろん、交渉は大変でしたが。)
例えば、時価評価1億円の不動産があるとします。その時価評価は土地のみとし、建物は評価しないものとします。(銀行では建物の価値はあまり見ません。)
銀行は、たいていは時価の70%を、担保価値と見ます。
ということは、時価1億円の不動産でも、担保価値は7,000万円として見られます。
現在、一つ、もしくはいくつかの金融機関で、その不動産を担保にした借入が7,000万円あるとしたら、その不動産を担保にして、すでに取引のある、もしくは新たな金融機関からの借入は、難しくなります。
業況の良い企業であれば、担保がなくても借りることができることもありますが、業況の厳しい企業であれば、困難でしょう。
しかし、担保価値を90%で見てくれる金融機関があったとします。
その金融機関は、時価評価1億円の不動産の担保価値を、9,000万円で見てくれます。
ということは、2,000万円を借りやすくなる、ということです。
銀行の、時価評価に対する担保価値は、70%で見ますが、国民生活金融公庫、信用保証協会は、もう少し高く見ます。
他にも、担保価値を高く見てくれる金融機関があります。今回の資金調達は、その金融機関をなんとか探し出して、行ったものです。
会社名義でも個人名義でも、所有している不動産があるのなら、担保評価を高く見てくれる金融機関を選択するのも一つの手です。